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会長選挙の実施について

本会の細則第13 条に基づき,社員(代議員)による会長選挙が行われます.細則第6 項に従い,候補者2 方の紹介記事を掲載いたします.代議員の皆様への投票の依頼は,11月中旬にメールにて行います。この投票の結果により12 月理事会において次期(2023~2024 年度)会長が内定します.

役員等候補者推薦委員会

次期会長候補者の紹介

⑴ 生年月日,⑵ 所属・職位,⑶ 略歴,⑷ 専門分野,⑸ 本会役員・委員の履歴,⑹ 会長候補者としての考え.Sは昭和,H は平成,R は令和(50 音順).

大谷  肇(おおたに はじめ)
⑴ S33 年2 月8 日,⑵ 名古屋工業大学・教授,⑶ S60 年名古屋大学大学院工学研究科博士後期課程単位取得満期退学,同年工学博士,S61 年名古屋大学工学部助手,H7 年名古屋大学理工科学総合研究センター助教授,H10 年名古屋大学大学院工学研究科助教授,H17年名古屋工業大学大学院工学研究科教授(現職).⑷ 高分子分析,熱分解分析,クロマトグラフィー,質量分析.⑸ 中部支部幹事,常任幹事,副支部長,支部長(H25 年度),監事を経て支部参与(現在);高分子分析研究懇談会運営委員,運営委員長(H20, 21 年度),副運営委員長を経て企画委員(現在); R2 年~副会長(現在).⑹ 一昨年に副会長を拝命して以来,故内山会長,金澤会長,早下会長の下で,会員3000 名に対応できる運営体制構築のための一連のタスクフォースにかかわってまいりました.これまでに,年会・分析化学討論会の実行委員会による自主運営,ぶんせき誌の刊行方法の見直しとAnalytical Sciences 誌のSpringer 社への出版委託,会員管理システム委託先の変更などを実施し,その結果分析化学会全体の会計も2021 年度はようやく赤字決算から脱却することができました.しかし,これで本会の危機的状況が去ったわけではありません.会員の減少には依然として歯止めがかかっておらず,財政基盤は不安定なままです.また,本会の円滑な活動および健全な運営に不可欠な,事務局体制及び業務の整理合理化,並びに活動のよりどころとなる諸規程の整備・見直しなどはまだまだ道半ばです.私自身,これまでに分析化学会よりも規模の大きな日本化学会や高分子学会等の活動にもかかわってきた経験から,これら事務局・諸規程の問題が本会の最も大きな課題であると感じております.これらの根本的な解決のためには,本部理事会・本部事務局・各支部・研究懇談会などはもとより産業界及び個々の会員との間で風通しよく意思疎通できるとこが必要不可欠であり,そのためには情報の共有とスムーズな意見交換が重要です.その一環として,現在広報委員会を中心に学会Web サイトのリニューアルも進めております.いずれにしましても,魅力ある活動を目指した本会の改革・活性化は会長一人の力では到底なし得ません.会員一人一人のご支援ご協力が必要不可欠であり,それらにお応えできるよう引き続き最善を尽くす所存です.

宮村 一夫(みやむら かずお)
⑴ S31 年8 月2 日.⑵ 東京理科大学理学部化学科教授.⑶ S56 年東京大学大学院合成化学専門課程博士課程中退,同大学工学部工業化学科助手,H 元年工学博士,H2 年同講師,H10 年東京理科大学理学部化学科助教授,H16 年同教授,H27~29 年東京理科大学理学部学部長,H25~R3 年東京理科大学評議員,現在に至る.⑷ 顕微分析,錯体化学.⑸ H14~18,H19~20,H27~28年理事,H30~R2 年監事,H21~23,H28~30 年副会長,H27~28 年関東支部長,H29 年第66 年会実行委員長.⑹ 経歴にある通り,2 年前まではほぼ毎年度,本会の運営にかかわってきた.その間,日本分光学会と日本鉄鋼協会の理事も経験.本会での活動は2 年前の監事職を最後に卒業し,現在は日本化学会で化学遺産委員会の委員長のほか,今年度より理事を務めている.今般,次期会長の候補者にご推薦をいただいたとのこと,大変光栄で感謝申し上げます.少し離れた立場からですが,会長候補者として学会運営について私見を述べることといたします.
どの学協会も財政状況は厳しい.その中でいずれの学会も定款に定められた事業を遂行するため,事業支出の見直しと削減,そして財源の多様化を進めている.本会も同様であるが,現会長の下,事業支出の大幅削減を敢行し,財政再建の目処が立ったと伺っている.その一方で,コロナ禍もあってICAS の開催が見送られ,Analytical Sciences は商業出版社へ,XSAO は廃刊と,学会の根幹をなす出版事業が損なわれた.とくに低コストで運営されていたオンライン誌のXSAO の廃刊は,関係者の不満を残す形で進められ,一部会員の離反を招いたと,伝え聞く.先端材料の多くは,複合化・ヘテロ化が進行し,X 線回折,分光分析,熱分析,顕微鏡などを駆使して構造や物性の解析を行う場合が多い.分離して解析する分析法では,その実像を解明するのは難しい.先端材料を扱う研究者は,日本化学会に所属している場合が多いので,その傘下にある分析化学ディビジョンに任せることも可能だが,できれば機器開発を担う分析機器工業会とも連携し,ICAS・年会・討論会や論文誌・会誌を通して,分析技術について議論を深めることが望ましいように思う.日本分析化学会こそが,最先端の分析技術を開発する人,研究する人,必要とする人,が集い,情報を交換する場を提供する学会であって欲しい.それが会費を納めてくださる会員諸氏の願いであろう.微力ながら尽力できたらと思う.

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