日本分析化学会について

公益社団法人日本分析化学会は、分析に関する情報の交換並びに分析化学の進歩発展を図り、それを通じて科学、技術、文化の進展、人類の福祉に寄与することを目的として、1952年に設立された学術団体です。
 分析化学は、理・工・農・医・歯・薬学などの広い領域に関連しており、これらの領域の産官学の研究者・技術者が、個人または団体として入会し、会員数は 現在約5000名に達しています。本会は、分析化学関連では世界最大の学会であり、広範囲にまたがる分野の会員が、分析化学を共通の基盤に一体となって活 発に活動している点は、他学会に見られない大きな特色です。

 日本分析化学会は、本部を東京に、7つの支部を日本の各地に置いています。21世紀に羽ばたく本会は、分析化学・技術の発展と普及を強力に推進するため、本部と支部が協力して、血の通った会員サービスと学会運営にたゆまぬ努力を続けています。
 分析化学は、物質の検出、分離、キャラクタリゼーションなどの化学情報を得るための方法を研究する学問です。さらに、基礎科学としての分析化学にとどまらず、最近では評価、診断、予測を含む解析から知能化におよぶ分析科学へと発展してきています。
 その成果は、広く社会に貢献しており、化学製品をはじめ金属、セラミックス、半導体、医薬、食品などの産業活動、資源、エネルギー、地球規模の環境問題などに欠くことができないばかりか、エレクトロニクスやバイオテクノロジーなど先端科学の分野でもきわめて重要な役割を果たしています。また、情報の高度化、新素材や高分子材料の開発、医療における診断、投薬の計量化などにも分析化学が大きく寄与していることは言うまでもありません。このほか、化学と全く 無関係に思われる生活・文化の面においても、分析化学の知識と技術を必要とする例が数多く知られています。自然科学のあらゆる分野が分析化学を基礎においていると言っても過言ではありません。

会員の種類
1.正会員:分析化学に何らかの関係がある方、もしくは分析化学に興味をお持ちの方は、だれでも会員になれます。
2.学生会員:大学など(大学院、学部、高専、短大)に学生として在籍し、分析化学に興味をお持ちの方が会員になれます。
3.維持会員:本会の目的に賛成し、その事業を維持するためにご協力いただける法人または個人です。
4.特別会員:本会の目的に賛成し、分析化学に関連のある法人もしくは法人の事務所が対象です。
5.公益会員:分析化学に関係のある国公立の試験所・研究所など、または学校法人(図書館・図書室など)が対象です。